保釈・釈放のご相談 近時の保釈率の上昇と成功事例

2015-10-28

 当事務所の取り扱っている事件で,弁護人の行った保釈(裁判になることが決まった後に,一定の保釈保証金を裁判所に納めることによって釈放される制度)請求が認められ,依頼人が釈放されました。
 
 保釈は,弁護人から請求しても,必ず認められるとは限りません。法律では,保釈をするのが原則となっていますが,「罪証隠滅」をすると疑われるような事情があると,保釈が簡単に却下されてしまう運用がなされています。「罪証隠滅」とは,証拠を隠したりするだけではなく,関係者に働きかけるような行動も,これにあたると考えられています。
 今回保釈が認められた事件は,傷害事件でした。その事件で被害者とされている人物は,依頼人にとって働きかけを行うことの可能な人物だったので,上に述べたような「罪証隠滅」を疑われてしまうのではないかという危惧がありました。それでも保釈を認めてもらうため,弁護人において様々な資料などを集め,それを添付した保釈請求書を提出し,その上で裁判官と面接しました。裁判官の面接では,裁判官も迷っているようでした。そこで裁判官を説得し,更に資料を追完して,保釈が認められるべきであると訴えました。その結果,無事に保釈の許可決定が出て,依頼人は無事釈放されました。

 弁護人としてやるべきことを行い,裁判官を説得して保釈許可の結果が出たのはとても良かったと思います。ただ,この成果は,弁護人の努力だけでなく,近時の保釈運用の改善が後押しして出た結果でもあると思います。
 近時,保釈が認められる確率が上昇しています。裁判所も,安易に身体拘束を継続することは正しくないと,少しずつ考え始めているという良い傾向です。この事件も,以前の運用であれば,もしかしたら保釈請求は却下されていたのではないかと思います。保釈率上昇の波に乗り,弁護人の努力が実って依頼人が保釈されたことに,ほっとしています。
 しかし,それでもまだ,4人に1人程度の被告人しか,裁判が始まる前に保釈されることはないというデータもあります。私たちは,1人でも多くの依頼人が保釈され,身体拘束を解放されるよう,どんな事件でも,1件1件の保釈請求に力を入れています。

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