公判前整理手続き後の証拠請求の制限

2017-11-17

 公判前整理手続という公判が始まる前に,裁判の争点と取調べる証拠の整理を行う手続があります。
 裁判員裁判対象事件は必ず公判前整理手続が行われます。
 裁判員以外の通常の刑事事件は,任意的な手続なのですが,刑事訴訟法の改正によって当事者に請求権が付与され,特に否認事件などを中心に今後増えていくものと思います。
 
 公判前整理手続においては,大幅な証拠開示や主張の明示など弁護側にとってもメリットが大きな手続です。
 公判が始まる前に,検察官の主張や立証を把握し,必ずしも公判に提出されない膨大な捜査資料の開示を受けて検討することができます。

 他方で,公判前整理手続はもともと集中審理を行うためのものですから,整理手続終了後には,新たな証拠を請求することがやむを得ない事由がない限り原則としてできません。
整理手続終了後に無制限に証拠請求を許せば,整理した意味がなくなってしまうからです。

 従って,公判前整理手続においては,自らの主張を支える,あるいは検察官の主張に対抗するために必要な証拠を全て請求しきらなければなりません。
 そのためには,公判前整理手続において弁護側の方針を十分に検討し,将来の公判を見通さなければならないのです。

 
 

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