再審請求と証拠開示

2018-02-13

再審請求とは,確定した刑事事件の判決に対して,再度の審理を求める訴えです。
刑事訴訟法では再審を請求出来る場合を限定しています。

 (刑事訴訟法第435条)
 再審の請求は、左の場合において、有罪の言渡をした確定判決に対して、その言渡を受けた者の利益のために、これをすることができる。
1 原判決の証拠となった証拠書類又は証拠物が確定判決により偽造又は変造であったことが証明されたとき。
2 原判決の証拠となった証言、鑑定、通訳又は翻訳が確定判決により虚偽であったことが証明されたとき。
3 有罪の言渡を受けた者を誣告した罪が確定判決により証明されたとき。但し、誣告ぶこくにより有罪の言渡を受けたときに限る。
4 原判決の証拠となった裁判が確定裁判により変更されたとき。
5 特許権、実用新案権、意匠権又は商標権を害した罪により有罪の言渡をした事件について、その権利の無効の審決が確定したとき、又は無効の判決があったとき。
6 有罪の言渡を受けた者に対して無罪若しくは免訴を言い渡し、刑の言渡を受けた者に対して刑の免除を言い渡し、又は原判決において認めた罪より軽い罪を認めるべき明らかな証拠をあらたに発見したとき。
7 原判決に関与した裁判官、原判決の証拠となった証拠書類の作成に関与した裁判官又は原判決の証拠となった書面を作成し若しくは供述をした検察官、検察事務官若しくは司法警察職員が被告事件について職務に関する罪を犯したことが確定判決により証明されたとき。但し、原判決をする前に裁判官、検察官、検察事務官又は司法警察職員に対して公訴の提起があった場合には、原判決をした裁判所がその事実を知らなかったときに限る。

 これらのうち多くの再審請求は,435条6項に基づくものです。
 確定判決に対して,無罪(あるいは罪名変更をもたらす)ことが明らかな証拠を新たに発見したとき,というものです。
つまり,無罪の疑いを抱かせる,新しい証拠が発見された場合という意味です。
この「明らかな証拠」「新たな証拠」というものがどういうものかということも解釈が争われており,再審の道を厳しくする1つの要因となっています。

 特に過去の事件では,公判前整理手続がない時代のものは,捜査機関が収集した証拠がろくに開示されなかったので,再審請求の中で証拠の開示が求められるかということが争われることが多いです。
 昨今の再審無罪事件も証拠開示が決め手となったケースも少なくありません。

 もし当時公判前整理手続が導入されていれば当然開示されるべき証拠は,開示されるべきですし,事件によっては,裁判所が再審における証拠開示に前向きなことも増えてきました。

 再審における証拠開示制度も,できる限り早く法整備が必要と言えるでしょう。
 

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