刑の一部執行猶予の制度

2016-06-01

 本日6月1日から、刑の一部執行猶予の制度が始まります。今日言い渡される判決以降、実刑判決の一部について執行猶予が付される、刑の一部執行猶予の判決が宣告される可能性があります。

 この「刑の一部執行猶予」とは、たとえば、懲役3年の判決のうち、うち1年の執行を3年間猶予する、というような判決になります。この場合、2年間刑務所で過ごした後、残り1年の刑期については、出所後3年間特に刑事事件を起こすことなく過ごせば、刑務所に入らなくてよい、ということになります。
 これは、たとえば実刑か執行猶予かを裁判官が迷ったときに、中間的な刑として言い渡すものではありません。執行猶予判決を言い渡すべき事件については、これまでどおり執行猶予判決を言い渡すものとされています。実刑判決を言い渡すべきと判断した事件において、その一部について執行猶予判決を言い渡すべきかどうかを検討することとされています。
 刑法が改正され、その要件が定められましたが、まずは、薬物犯罪について一部執行猶予判決の制度を利用することが検討されており、そのための法整備もなされています。一部執行猶予判決の制度は、実刑の場合でも刑務所に入ってそれで終わりではなく、刑務所から出た後の残りの執行猶予期間に、再犯防止に向けた取り組みなどをすることで、再犯に及ぶ可能性を少なくしようという意図があります。
 これからは、事件の弁護活動をするにあたって、この一部執行猶予の制度を視野に入れて弁護活動をしなければいけない事件も増えてくると思われます。

 当事務所は、最先端の弁護活動ができるよう、日々このような法改正にも目を配っています。

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