刑事事件の弁護士に法廷弁護技術が要求される理由

2015-10-05

当事務所に所属している弁護士は、各々が、日本弁護士連合会や、東京の弁護士会が主催する法廷弁護技術研修の講師を務めています。常日頃から、有効な法廷弁護技術は何かを研究し、勉強会や研究会なども積極的に出席したりすることで、自らの法廷弁護技術も磨いています。
これまでのコラムでも、法廷弁護技術の講師を担当したことなどについて紹介してきましたが、今日は、なぜ法廷弁護技術が重要なのか、ということをお話します。

裁判員裁判では、一般市民から選ばれる裁判員に対し、法廷で説得を行わなければなりません。あらかじめ作った書面を読み上げるのではいけません。裁判員に対し、弁護側の主張が受け入れられるよう工夫し、わかりやすいプレゼンテーションを行う必要があります。法廷弁護技術は、弁護側の主張を効果的に伝えるプレゼンテーションの技術という側面があります。法廷弁護技術は、裁判員裁判において必要不可欠なものです。

それでは、裁判員裁判以外では法廷弁護技術は必要ないのでしょうか。
そんなことはありません。裁判官に対しても、弁護側の主張を効果的に伝えるプレゼンテーションは、同じように有効です。
特に、反対尋問の技術などは、裁判官裁判でも同じようにきわめて重要になる技術です。
反対尋問とは、検察官側の証人に対して弁護側が行う尋問です。弁護側にとって不利な証言を行う証人に対する尋問ですから、無目的に聞いてしまったり、不適切な聞き方をしてしまうと、かえって不利な結果を招きかねません。
このような失敗を犯してしまう弁護士はたくさんいます。正しい反対尋問技術は、法廷弁護技術において最も重要な技術の一つです。

日本においては、検察官は、自信のある事件しか起訴しないといわれています。起訴された事件において、検察官の主張を打ち崩し、弁護側の主張が正しいことを伝えるためには、高度な法廷弁護技術に裏打ちされた、正しい尋問技術やプレゼンテーション技術が不可欠なのです。

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