取調べにどう立ち向かうか 刑事事件の法律相談

2015-05-15

 本日,鹿児島地裁で,志布志事件の国賠訴訟の判決がでました。
志布志事件とは,2003年に行われた選挙に絡んだえん罪事件です。買収が行われた(公職選挙法違反)との見込み捜査のもと,住民らに対し脅迫的な取調べを行い,虚偽の自白をさせました。刑事裁判では全員に無罪が確定しています。住民らが警察,検察の捜査の違法を訴えていました。
 鹿児島地裁は本日,「自白を強要した警察の取り調べは違法。漫然と公判を継続した検察にも合理性はない」として無罪となった人に対する国・県の賠償責任を認めました。
 
 この事件では,全く身に覚えのない無実の人が,警察の脅迫的な取調べで自白して-つまり罪を認めた-しまったのです。
 
 やってもいないことを認めるということは,なかなか想像できないかもしれません。
 しかし,突然逮捕されて,留置場という中に閉じ込められ,家族や友人と連絡も取れず,毎日毎日刑事や検事から厳しい取調べを受けたとき,その苦しさから逃れるため,あるいは家族を守るため,ウソの自白をしてしまうことは珍しいことではありません。
 過去には,死刑判決が下されるような重大事件,殺人や強盗殺人などの罪でも,ウソの自白をさせられた人がいます。

 取調べの録画・録音が法制度化されようとしていますが,裁判員裁判対象事件に限られ,全事件の数パーセントでしかありません。数多くの事件が,これまでと同じように違法・不当な取調べが行われる危険があります。

 もし,何かの間違いで逮捕されるようなことがあった場合,どんなにつらくても絶対に認めてはいけません。1度認めたり,自白調書に署名してしまうと,後で覆すのは非常に困難です。
 志布志事件は幸いにも,警察,検察のでっち上げであったことが明らかとなりましたが,1度虚偽の自白をしてしまったために,それが信用され有罪となってしまうケースが後を絶ちません。

 逮捕されてしまうと冷静な判断ができなくなります。自分の判断だけで取り返しのつかない事態なることを避けるためにも,すぐに弁護士を選任し,取調べにどのように対応するかのアドバイスをもらいましょう。
 
 

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