取調べの録音録画に対する対応

2018-03-15

刑事訴訟法が改正され,平成31年6月までに,警察,検察の被疑者に対する取調べについて,取調べの全過程を録音録画が義務づけられることになりました。
対象となる事件は,裁判員裁判対象事件や検察官が独自捜査をする事件とされています。
しかし,既に,対象事件である裁判員裁判対象事件やそれ以外の事件においても,被疑者に対する取調べについて,録音録画がなされる運用がされています。

逮捕された場合,その後も20日以上にわたって身体を警察署に拘束されて取調べを受け続ける可能性があります。
こうした取調べに対する受け答えを録音録画した音声映像自体が,後の裁判で不利な証拠として利用される危険があります。
逮捕されて取調べを受けている時点では,警察や検察が集めている証拠の内容について,被疑者本人も弁護士も確認することはできません。
取調べの中で記憶があやふやであったり,勘違いをしているまま話してしまったりした内容が音声映像として証拠となり,裁判で話しをする内容について信用性が認められなくなるなど,不利な証拠となる危険があります。

取調べの録音録画がなされていない事件では,警察,検察が作成した供述調書に署名捺印をすると,裁判でその証拠能力や信用性を争うことが難しくなるため,供述調書の内容がどのようなものであるか,その供述調書に署名捺印をするかが重要でした。
しかし,取調べの録音録画がなされている事件では,作成される供述調書の内容はもとより,取調べに対してどのような受け答えをするか自体が重要となります。
どのような受け答えをすべきか,またすべきでないかは,その事案がどんな事案か,どういった捜査状況であるかなど次第であり,被疑者本人で判断するのは困難で,弁護士から適切なアドバイスを受けることが重要です。

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