暴行罪と傷害罪の違い

2016-05-23

 法律で処罰される罪の中でも,「暴行罪」や「傷害罪」は有名で,一般の方々も時に耳にする言葉ではないかと思います。 本日は,暴行罪と傷害罪の違いについて説明します。
 まず,「暴行罪」は,法律上,「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったとき」に成立することとされています。この「暴行」とは,「人の身体に対する有形力の行使」をいうと考えられています。有形力の行使とは,私たちが一般に「暴力」と考えるよりもやや広い概念で,殴る蹴るのほか,ものを投げたり,(相手に当たらなくても)武器を振り回したりする行為もあたります。その他,唾を吐きかけるといった怪我につながらないような行為も,暴行として罪に問われる場合があります。
 つぎに「傷害罪」ですが,これは「人の身体を傷害した」ときに成立することとされています。「傷害」とは簡単にいうと怪我ですが,病変など,人の生理的機能を害するような場合を広く含むものと考えられています。上に書いた「暴行」の結果として怪我などが生じた場合のほか,精神的障害(たとえば,PTSD)などを招いた場合も,「傷害」にあたると考えられています。実務では,医師の診断書等によって証明されることが多いです。
 暴力をふるい怪我を生じさせた場合には傷害,暴力をふるったけれども怪我を生じさせなかった場合には暴行と理解しておくと,大多数の事例にあてはまる答えが導けます。

 暴行や傷害は,日常のトラブルでも問題になりやすく,トラブルを発端として検挙される事例も少なくありません。暴行や傷害が関係するかも知れないと思われるトラブルに遭遇したら,お早めに弁護士に相談されることをおすすめします。

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