殺意を争う事件の研修

2018-02-06

 当事務所の坂根が所属する法テラスの裁判員裁判弁護研究室において法テラスのスタッフ弁護士向けに研修を行いました。
 
 法テラスは,市民の方から法律相談を受ける組織ですが,法テラスには各地に法律事務所を抱えており,そこで勤務する弁護士をスタッフ弁護士といいます。
 スタッフ弁護士は,弁護士登録後約1年間通常の法律事務所で養成を受けた後,各地の法テラスの法律事務所に派遣され,2~3年勤務します。
法律事務所の場所にもよりますが,スタッフ弁護士が裁判員裁判を受任するケースも多く,これらのスタッフ弁護士の養成のための研修,各受任事件のバックアップ(事件相談など)を裁判員裁判弁護研究室で行っています。
 今回の研修は,裁判員裁判でも争われることが多い,殺意の有無を題材とした研修でした。

 模擬記録を事前に配布し,受講生の弁護士には,事前に最終弁論,と法医学者に対する反対尋問事項を提出してもらいます。
 その上で当日は,受講者の最終弁論課題を素材にしながら,殺意を争う事件の弁護戦略について議論をし,また,専門家である法医学者に対する反対尋問を実演するという研修でした。

 殺意というと一般の方には,殺すつもり,というイメージだと思いますが,法律的には,殺意の有無を判断することはとても難しいです。
 明確に相手を殺してやろうという意思を持って行為をした人もいれば,カッとなって衝動的に事件を起こしてしまった人,あるいはそのような結果になるとは全く想定していなかった過失と言えるようなものまで,人の行為は様々だからです。

 実際の事件でも殺意の有無や程度は,量刑上も大きな事情になります。

 全国から集まったスタッフ弁護士は熱心に研修に取り組んでくれました。
 今後も実践的な研修を行っていきたいと思います。

  

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