無期懲役は事実上の終身刑

2016-12-22

 犯罪を犯したときに科せられる刑には死刑,無期懲役,有期懲役,罰金などがあります。
 刑務所に服役するのは懲役刑ですが,有期懲役とは,懲役8年などのように服役期間が決まっているものです。
 それに対し無期懲役とは服役期間の定めがない懲役です。
 日本には刑罰としての終身刑という制度はないのですが,この無期懲役という刑罰は現在事実上終身刑と言えるような実態になっています。

 法律上は無期懲役にも仮釈放という制度があるのですが,実態は30年以上服役しないと審査しても許可されることはほぼなく,30年を経過しても仮釈放が許可されるケースはわずかです。
 法務省の発表によると2015年度時点で無期懲役受刑者は1835人ですが,2015年度に仮釈放が認められたのはわずか11人でその平均服役期間は31年6ヶ月でした。
 統計上も仮釈放される人おり服役中に死亡する数の方が多くなっています。
 
 死刑が究極的な刑罰でありその適用には慎重であるべきです。
 ですが事実上の終身刑である無期懲役も,あまりに重い罪です。
 もちろんそれだけの犯罪を起こした責任として無期懲役が選択されるわけですが,数十年の服役によって更生する場合も少なくないはずです。

 仮釈放の審査をもう少し柔軟に行うべきであると思います。
現在死刑を廃止ないし停止して終身刑を導入するという提案が日弁連からなされていますが,終身刑が導入されれば無期懲役の仮釈放が今よりも柔軟になるのかもしれません。
 

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