逮捕後の手続き 責任能力に問題がある場合

2018-01-23

精神疾患により判断・行動能力を失っている状態で犯行を行った場合,心神喪失状態であるとして刑事責任を問えない可能性があります。
また判断・行動能力が著しく低下している状態で犯行を行った場合,心神耗弱状態であるとして刑が減軽される可能性があります。
このように責任能力に問題がある場合,逮捕後に取調べなどの捜査を受ける他,責任能力の有無について精神鑑定を受ける可能性があります。

こうした捜査中に行われる精神鑑定には,簡易鑑定と本鑑定があります。
簡易鑑定は,通常の逮捕,勾留という身体拘束の間に,精神科医による数時間の診察を受けて,責任能力に関する専門家の判断がなされるものです。
本鑑定は,鑑定留置という処分の期間中に,精神科医による診察や各種検査を受けて判断がなされるものです。通常の逮捕,勾留という身体拘束とは別に,2,3か月といった長期間の身体拘束がなされ,その間に精神鑑定が行われるものです。

犯行を行ったこと自体は認められたとしても,責任能力に問題がある場合,不起訴処分となって刑事罰が科されない可能性があります。
もっとも,殺人,放火,強盗,傷害などの一定の重大犯罪を行ったものである場合,医療観察法の審判申立てがなされる可能性があります。
そして,鑑定入院命令を受けて,さらに原則2か月間,病院に強制的に入院させられた上,裁判所の審判でその後の入院や通院といった処遇が決められます。
医療観察法の審判申立てがなされなくても,精神保健福祉法に基づく措置入院という強制入院をさせられる可能性があります。

責任能力に問題がある場合,通常の事件と同様に警察,検察による取調べに対してどう対応するかの外,精神鑑定に対してどう対応するか,また強制的な入院が不要であることが明らかになるよう,今後の治療や生活環境を整えることなどが重要な活動であると言えます。
当事務所においては,こうした責任能力に問題がある刑事事件についても多く取扱い弁護活動を行っています。
逮捕されて刑事手続きを受けることになった方,そのご家族の方は,当事務所の弁護士までご相談下さい。

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