GPS捜査の違法性

2016-10-06

 警察が行っている捜査の1つにGPSによる捜査があります。
 GPSによって特定の人や車などの位置情報を取得することができます。

 警察によるGPS捜査には2種類があり,
① ある特定の人の使用する携帯電話等のGPS情報を通信会社から取得する
② 警察がGPS装置を対象者の車などに装着してGPS情報を直接取得する

 このうち①の手法については,警察は裁判所による令状を取得して行っています。携帯通信会社も顧客のプライバシー情報を捜査機関に渡すわけですから裁判所による令状があってはじめて応じています。
  
 これに対し②の方法では,現時点では警察間は無令状で行っています。
 つまり,自らがGPS装置を通信会社と契約して入手し,それを対象者の車などに無断で取り付けます。あとは,情報を取得したいときに取得できます。
 もちろんGPS装置の電池の消耗などがありますので,定期的に取り外し,取り付けなどを行っているのです。

 このようなGPS捜査によって,市民は自分が今どこにいるかを知らない間に捜査機関に知られていることになります。
 
 ③の方法によるGPS捜査については,裁判でその違法性が争われています。警察は無令状で行っているけれども,令状に基づいて行うべきだと考えられるからです。このGPS捜査の違法性は下級審でも判断が分かれていましたが,今般最高裁が判断を示すことが予想されます(事件が大法廷で審理されることになったからです)。

 GPS捜査の違法性については今後の捜査に与える影響も大きく,最高裁の判断に注目しているところです。

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