刑事事件の上告 最高裁の審理は?

三審制

 刑事事件は三審制といって,第1審,控訴審,上告審という手続が定められていいます。
 通常の刑事事件は第1審が地方裁判所で,控訴審が高等裁判所で,上告審が最高裁判所でそれぞれ係属することになります。
 第1審においても控訴審においても基本的に「公判」と呼ばれる公開の法廷における審理が行われます。第1審は被告人の出廷が権利でもあり義務です。控訴審では義務はありませんが出廷する権利があります。

 

上告審の審理

 これに対し上告審では公判は原則開かれません
 これは上告審が法律審とされていることから,新たて証拠などから事実があるかないかを審査するというより,第1審,控訴審の判決が憲法や最高裁の判例などに反しないかどうかをチェックする場だからとされています。
 
 控訴審の判決に対し,上告をすると日本に1つしかない最高裁判所で審査されることになります。
 上告した側は上告趣意書という書面を提出します(被告人上告であれば通常は弁護人が作成するでしょう)。

 そして上告趣意書を提出したら,あとは結果を待つのみです。
 いつ上告審の決定が出るかはわかりません。

 上告審では原則として公開の法廷における公判は開かれないのですが,例外的に
① 控訴審判決が死刑判決である場合
② 第1審や控訴審の判決を覆す場合
 には公判が開かれることになります。

 死刑事件でない通常の刑事事件の場合は,上告趣意書を提出してから,期日の調整をしたいとの連絡をもらうか,あるいはある日突然上告棄却決定が書面で送られてくるか,ということになります。

 上告審で期日が開かれる,つまり,控訴審,第1審の判決が見直されることは,実際にはほとんどないのが実情です。

 当事務所では上告審の刑事事件も数多く取り扱ってきました。
 ご相談したい方は東京ディフェンダー法律事務所までお問い合わせ下さい。 

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