共犯のグラデーション

2020-02-08

 「共犯」と一言にいっても,様々な立場があります。犯罪を計画立案した首謀者,犯罪の実行を行った実行犯,犯罪の一部のみを担当した者,犯罪そのものではないが計画の重要な一部を担った者,犯罪に関わる道具を手配した者,など,いろいろな立場が想定されます。
 二人以上が共謀して犯罪を行った場合で,「自分の犯罪を行った」といえる程度に重要な寄与をした者を「(共同)正犯」であるといいます(ただし,解釈上諸説あり)。この正犯の中にも,首謀したような立場の者から,正犯ではあるが関与が薄い立場の者までグラデーションがあります。このように「自分の犯罪を行った」といえる程度に至らない程度の関与をした者は,関与の態様によって「教唆犯」や「幇助犯」に問われます。「教唆犯」は,他人の犯罪をそそのかした者ですが,実務上,特定の犯罪を除いてほとんどありません。「幇助犯」は犯罪を手助けした者という意味ですが,実務上も相当数の実例があります。そして,「幇助犯」の中でも,犯罪の手助けの態様や程度はさまざまですから,ここにもグラデーションがあります。
 こうした関与の程度は,刑の重さに直結します。共犯事件の弁護をするときには,共犯者間での役割や関与の程度に着目して,効果的な弁護活動を行うことが重要です。

Copyright(c) 2018 東京ディフェンダー法律事務所 All Rights Reserved.