実刑判決 刑が重いことを理由に控訴するかの判断

2019-10-16

第一審で実刑判決を受けたのに対して控訴して場合,東京高等裁判所では判決まで少なくとも3,4か月程度はかかるのが通常です。
また,控訴審の裁判の間,身体拘束を受けた分を服役したものとして刑期に算入(未決勾留日数の算入)をするのは,第一審の判決が見直されなければ全部算入されません。
そして,控訴審の判決が第一審の判決内容のまま変わらず控訴棄却がされる場合,未決勾留日数の算入は,審理に3,4か月以上かかった場合にその越えた分を算入するのが通常です。
このため,控訴しない場合と比べて実刑判決の服役開始が遅くなり,未決勾留日数として算入されない分の3,4か月程度,服役を終えて社会復帰するのが遅くなることになると言えます。

また,第一審の裁判所には,どのくらいの重さの刑にするかは裁量があると考えられています。
このため,刑が重すぎるとして量刑不当を理由に控訴する場合,こうした裁量を越えた判決であると説得的な主張ができなければならないと言えます。
あるいは控訴審において新たに被害弁償を行ったり示談が成立した等,新たな事情が認められる等しなければ,控訴審で第一審より刑が軽くなるのは難しいと言えます。

他方で,控訴は,第一審判決が言い渡された日の翌日から14日以内に控訴する必要があります。
この控訴期間が過ぎ,実際に服役をする中で後から刑が重すぎると思っても控訴は認められません。

実刑判決に対して,刑が重すぎることを理由に控訴するかどうかは,こうした控訴審の判断の見通しや控訴が棄却された場合のデメリット等を考えて判断する必要があると言えます.

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