犯人性と事件性

2020-01-25

 刑事裁判において無罪が争われる類型として,犯人性や事件性という言葉があります。
 犯人性とは,犯罪があったとして犯人が被告人なのかそうでないのか,という争点です。 事件性とは,そもそも検察官が主張しているような犯罪はなかったのではないか,という争点です。例えば事件なのか事故なのか,他殺なのか自殺なのか,というような場合です。
もちろん,事件性も問題になり犯人性も問題になるケースもあります。

 殺人罪で起訴された事件で,行為をしたことは争わないけれども殺意はないという場合は,被告人側の主張が通っても傷害致死罪で有罪となり量刑判断がなされます。自殺だったという主張が認められれば無罪となります。
 そのため,犯人性や事件性という争点の場合は,無罪か有罪かという極めて重大な問題を判断しなければならないのです。

 犯人性である場合も,事件性である場合も,検察官が立証責任を負っていることに代わりはありません。常識に従って判断し,そもそも犯罪であったことが間違いないこと,その犯人が被告人であること,そのいずれも間違いがないと思える程度に証明しなければなりません。
 

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