司法修習とは

司法修習とは

 弁護士や裁判官,検察官になるには司法試験に合格しなければなりません。そして司法試験に合格すると1年間の司法修習を経なければ法曹になることはできません。

 司法修習は,2ヶ月の集合修習と10ヶ月の実務修習で多様なカリキュラムが組まれています。集合修習では実際の法律実務の講義や裁判書面の起案などが行われます。実務修習では,裁判所,検察庁,弁護士にそれぞれ配属となり,実際の事件にそれぞれの法曹の指導を受けながら取り組むことになります。
 法廷傍聴などをすると裁判官の横に座っている人がいることがあると思いますが,司法修習生です。
 
 そして,最後には卒業試験(「2回試験」と呼ばれます)を受験し合格すると晴れて法曹になることができます。

修習生の立場

 司法修習生は公務員に準じた身分となり,国から給与が貸与されます。昔は給費制でしたが,現在は希望者に対して給与が貸与されます。司法試験を受験するために法科大学院に行かなければならなかったり,この司法修習生の給与の貸与制は法曹を志す人の障害となっている面があり問題もあります。

 司法修習は将来弁護士、検察官,裁判官になる人が一緒になって同じカリキュラムを受け,時間を共にします。この経験は大きな意味があります。将来弁護士になる人も検察官の実務を見ますし,裁判官になる人も当事者法曹の立場を見ることになります。
 法曹という法の支配を実現する担い手として,お互いの立場を尊重する基盤となるのです。

 そして司法修習では先輩法曹に多大なお世話になります。事件はもとより法曹としてのあり方や懇親までどこへ行っても暖かく受け入れてくれます。このような体験が自分も司法修習生に対して恩返しをしていかなければという思いに受け継がれていきます。

 

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