医療観察の審判

2019-06-07

 医療観察とは,精神の障がいによって事件を起こし,心神喪失又は心神耗弱の状態と認められる場合に,刑事裁判ではなく医療を行うための手続です。
 対象事件は,重大な他害行為(殺人、放火、強盗、 強制性交等、強制わいせつ、傷害)に限られています。
 不起訴処分となるか無罪等が確定した人に対して、検察官が、医療観察法による医療及び観察を受けさせるべきかどうかを裁判所に申立てます。

 申立がなされると,鑑定を行う医療機関での入院等が行われるとともに、裁判官と精神保健審判員(必要な学識経験を有する医師)の各1名による審判で,医療処遇の要否と内容(入院か通院か)の決定が行われます。
 
 審判では,対象行為そのものや精神の障がいの有無・程度が争われることもありますし,医療が必要であるとして,入院処遇が必要か,通院で足りるかも焦点となります。

 入院決定になると,指定医療機関において、治療が行われ、他害行為のおそれが亡くなったと判断されたときに退院となります。

 病名としては統合失調症が最も多く,統計を見ると,平成17年から平成29年までの間に,約4500人が審判を受け,約3000人が入院決定,600人が通院決定です(残りは,病状が回復するなどして医療が不要とされたケースが700人,その他対象行為不存在,心神喪失・耗弱と認められないケースが130人等)となっています。
 

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