国選弁護人に支払われる費用

2020-10-16

 国選弁護人として活動した場合は,国から報酬が支払われます(なお,事件によっては,訴訟費用の負担として被告人本人に負担させられることがあります。その場合も弁護士には国から支払われ,国から被告人に請求がなされます)。

 国選弁護人に支払われる活動は,主に弁護活動そのものの対価である報酬(基礎報酬,公判立会日当,被疑者段階は接見日当等)と実費があります。
 報酬にはいわゆる成功報酬も定められており,無罪報酬や,示談保釈の報酬なども加算されます。
 実費は,遠隔地への交通費(証人との打ち合わせ等),記録の謄写費用が主なものです。

 国選弁護人として活動する場合に,度々問題になるのが,弁護側が独自に調査したり鑑定をした場合の費用は原則として支払われない,ということです。
 刑事裁判で,事実を争われる場合には特に、多様な専門的知見が法廷に提出されます。
 法医学,精神医学,交通鑑定,DNA型鑑定等々です。捜査機関は自ら,あるいは専門家を探し出して意見書や鑑定書を作成しますが,それが本当に正しいかどうかは分かりません。
 弁護人の立場から,別の専門家に意見を聞く,別の鑑定を提出する,ということは珍しくありません。
 しかし,そのような費用はどこからも出ないのです。
 依頼人や,時に弁護人が持ち出しで支出しているのが現状です。
 (なお,一旦支出しても無罪判決となれば,費用補償として認められる余地はあります。)

刑事裁判において,検察側と弁護側が対等な立場でフェアに裁判を行うためには,税金によりこれらの活動を保障する必要があると思います。

 

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