特殊詐欺の受け子 刑事裁判における量刑の弁護活動

2020-06-17

電話で親族であることを信じ込ませるなどして現金やカードを騙し取る。振込詐欺,オレオレ詐欺などの特殊詐欺と呼ばれる犯罪です。
組織的な犯罪ですが実際に逮捕されて刑事裁判を受けるのは,受け子と呼ばれる現金やカードの受取役にとどまり,それより先の共犯者ら不明のままであることも多いものです。

こうした特殊詐欺は,組織性,計画性が高く,親族を心配する心情につけ込む巧妙で悪質性が高く,被害額も大きいことが多い犯罪と考えられます。
このため,特殊詐欺の受け子は,刑事裁判においては,初犯で前科や前歴がなく自分が受け取った利益が低額であっても,実刑判決を受けて重く処罰される可能性が高いといえます。

しかし,刑事裁判においてどのような重さの刑罰が科されるかは,自身の行った犯罪行為の責任の大きさに応じて科されるのが基本です。
特殊詐欺の受け子は,現金などを実際に受け取る際に逮捕され刑事裁判を受けるリスクの高い役回りである一方,犯罪組織や犯罪計画の内容は知らされていなかったり,低額の報酬しか約束されていなかったするものです。
犯罪組織全体からすると末端の立場であり責任が重いとは言えず,自身も犯罪組織に利用されていて強く責められない面もあると言えます。
また,被害額が大きいとしても,金銭的な被害は被害弁償を行ったり示談を行ったりして,事後的な回復が考えられます。

特殊詐欺の受け子であっても,刑事裁判において,自身の犯罪行為における責任の重さを十分に明らかにし,また被害に対しては被害弁償や示談を行うことで,執行猶予判決も可能性があるものと言えます。

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