無罪になったら 弁護士費用はどうなる?

刑事事件に巻き込まれてしまった。えん罪なのに逮捕されてしまった。

弁護士費用の内容

このようなとき,不起訴となったり無罪となったりしたときに,私選弁護人にかかった弁護士費用はどうなるのでしょうか。
仮に不起訴や無罪となった場合,弁護士には着手金のほか報酬金も発生しますから,決して安くない金額になります。 

無罪の場合の弁護士費用

① 無罪となった場合
裁判で争って無罪が確定した場合,2種類の手続を取ることができます。
まずは,刑事補償法に基づく請求です。これは無罪が確定するまでの間身体を拘束されていた期間に応じて1日1000円~12500円の範囲内で国から補償されるものです。ただし身体を拘束されていたことに対する補償ですから,保釈などで外に出ていればその期間は補償されません。
また,費用補償という手続もあります。これは弁護士費用や旅費など無罪となった裁判のためにかかった費用を補償する制度です。ただし現実に支払った費用が補償されるわけではなく,その事件が国選事件であったと仮定してその場合の費用として算定されることがほとんどですので,通常は低額です。
  

不起訴の場合の弁護士費用

② 不起訴の場合
無実を主張して不起訴となって釈放された場合は,どこからも補償されないことが ほとんどです。法務省訓令によって被疑者補償規程というものがありますが,実際には認められることはほとんどありません。     
 

国への賠償請求の可能性

③ 国家賠償請求
無罪の場合でも不起訴の場合でも,違法逮捕や違法捜査が原因であったとして国に国家賠償を求めることもできますが,なかなか認められないのが現状です。結果として無罪になっても捜査は適正だったとされてしまうのです。

 

このように,無実が明らかになった場合の費用の補償に関する現在の制度は,不十分といわざるを得ません。ただ,それでも,無罪判決の場合にはいくらかの補償は見込まれます。
もちろん,刑事事件で無罪を得ることの利益は,お金に換えられないものです。当事務所では,適正な弁護士費用と,費用に見合った弁護活動を提供します。

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