刑事裁判 控訴した場合の裁判手続

2019-03-26

第一審判決で有罪判決を受けたのに対して控訴する場合,第一審判決の翌日から14日以内に控訴申立てをする必要があります。
弁護人は審級ごとに選任される必要があるので,第一審の弁護人が当然に控訴審の弁護人になるものではありません。
新たに弁護人を私選で選任するか,私選弁護人を選任しないのであれば国選弁護人が選任されることになります。

控訴審の裁判手続は第一審の裁判とは大きく異なります。
第一審で証拠調べがあった証拠,証人尋問や被告人質問について,同じ内容のものを改めて控訴審の法廷で調べなおすということはしません。
こうした第一審で証拠調べがあった証拠,証人尋問や被告人質問の内容は,記録の内容になっていて,控訴審の裁判所に引き継がれています。
こうした記録の内容をもとに,控訴趣意書という書面を作成して提出します。
内容は,こうした記録の内容をもとに,第一審判決の内容に対して,事実誤認,法令適用の誤り,訴訟手続の法令違反,量刑不当等の控訴理由があることを主張するものです。

控訴趣意書の提出期限は,弁護人が選任されてから1か月程度先とされるのが通常といえます。
事案内容によっては提出期限の延長が認められることもありますが,必ず認められるものではありません。
控訴審の第1回公判期日が開かれるのは,控訴趣意書の提出期限から1か月から1か月半程先とされるのが通常といえます。

控訴審において新たに証拠を取り調べてもらうよう請求しても,第一審において証拠請求ができた証拠については,裁判所が取調べを認めないのが原則です。
第一審以上に,控訴審で新たに証拠を取り調べてもらうためには,その必要性を明らかにして裁判所に認めさせる必要があると言えます。
新たな証拠の取調べを認めるか否かは,裁判所は第1回公判期日の時点で決めているのが通常です。
ですから,新たな証拠の取調べについては,控訴審の第1回公判期日の前に裁判所に対して請求し,証拠自体の写しも提出します。

控訴審の第1回公判期日は,短時間で終わって次回に判決言い渡しになることが大半です。判決言い渡しが即日行われることもありえます。
控訴審の弁護活動としては,第1回公判期日の前に,どれだけ説得的な控訴趣意書を作成して提出できるか,新たな証拠の取調べがなされるようにするかが重要である言えます。

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