弁護人が行う冒頭陳述の目的

刑事裁判における冒頭陳述は,公判での証拠調べが行われるはじめに,検察官,弁護人が,証拠によって証明しようとする事実を明らかにする手続です。
検察官は,必ずこの冒頭陳述を証拠調べが行われるはじめに行います。
弁護人も,裁判員裁判では,この冒頭陳述を行うことが必要となります。

弁護人が冒頭陳述を行うことの目的は,有罪無罪や刑の重さを判断する裁判員,裁判官に,これから証拠調べが行われる前にイメージを与えることです。
同じ1つの証拠や事実であっても,裁判員,裁判官が持っているイメージ次第で,有利にも不利にも解釈されるものです。
弁護人としては,求める結論に沿うように証拠や事実を判断してもらえるよう適切なイメージを与える,そういった冒頭陳述をすることが求められます。

このように適切なイメージを与えるためには,裁判を受けている被告人の目線で,事件の経緯や内容を物語として語ることが有効です。
物語は,聞いている裁判員,裁判官にとって分かりやすく,イメージをしやすいと言えるからです。
逆に,争いとなっている争点の内容を説明したり,検察官の請求する証拠や証人の証言が信用できないことなどの説明まですることは,裁判員,裁判官には分かりづらく,イメージを与えるという冒頭陳述の目的にそぐわないと言えます。

弁護人が冒頭陳述を行うにあたっては,単に証拠によって証明しようとする事実を述べるというのではなく,裁判員,裁判官に,弁護人の主張するとおりの事実があったと判断してもらえるよう,意識的にイメージを与えるような内容にする必要があると言えます。

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