「被疑者ノート」とは日本弁護士連合会が発行しているノートです。刑事事件を犯したと疑われ逮捕された被疑者の方が,警察や検察の取調べを受けた内容についてご自身で記録してもらうノートです。
「被疑者ノート」の目的は,警察や検察による違法・不当な取調べに対抗することにあります。
捜査段階において不利な事実を認める供述をし,その内容が供述調書という書面で作成されると,その証拠能力や信用性を争うのが極めて難しくなります。
「被疑者ノート」は,警察や検察による違法・不当な取調べによって,やっていない犯罪を認めてしまった,記憶や認識と異なる不利な事実を認めてしまったという場合に,こうした取調べにおける供述の証拠能力や信用性を裁判で争うためのものです。
このため,「被疑者ノート」に書く内容は,警察や検察から受けた取調べに対する不満です。不満の内容をできる限り具体的に書いて記録することです。
どのようなことを言われたり,されたりしたのか,取調べにおいて不安にさせられたり,心配をあおるようなことをされたりなどしたことを,詳細に書いて記録するようにするものです。
他方で,「被疑者ノート」自体は,警察や検察による違法・不当な取調べによって供述調書が作成されてしまった場合に備えるためのものです。
「被疑者ノート」を作成していればすべて対応し解決できるというものではありません。
現に違法・不当な取調べがなされている場合にこれを中止させるようし,また適切に対応するためには,弁護士がこれを中止させるよう適切に活動し,また弁護士から助言を受けることが重要です。

東京・中央区にある東京ディフェンダー法律事務所では、刑事事件のご相談を数多くお受けしています。突然の逮捕や捜査で不安を抱える方の力になれるよう、ひとつひとつの事件に丁寧に向き合ってきました。痴漢や万引き、薬物事件から裁判員裁判の対象となる重大な案件まで、幅広いご依頼に対応しており、これまでに多くの不起訴・無罪の結果を導いてきた経験があります。東京を中心に、関東近郊からのご相談にも対応しています。どんな状況でも、まずはお気軽にご相談ください。