久保有希子弁護士が担当していた事件で、検察官が公訴を取り消した結果、公訴棄却決定(刑事訴訟法339条1項3号)が出ました。
検察官は、「第一審の判決があるまでこれを取り消すことができる。」とされています(刑事訴訟法257条)。
もっとも、検察官が公訴を取り消す、つまり、起訴自体を取り消すことは珍しく、たとえば、被告人が死亡した場合や認知症が進むなどして心神喪失状態となり裁判を続けることができなくなった場合には取り消されます。
「起訴後でも示談したら起訴が取り消されるのではないか」とおっしゃる方もいますが、通常、示談の成立で起訴は取り消されません。
2024年の検察統計資料によると、以下のように総数が31件、うち被告人の死亡や法人の消滅が16件、心神喪失が3件、その他が11件となっており、「その他」に何が含まれるのかは判然としません。
本件は、被告人の死亡や心神喪失が理由ではなく、検察官が「訴因を維持できない」と判断したことを理由とするものだったという点で、珍しいケースでした。

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