否認事件の流れ・手続 

 刑事裁判で無実を争う,えん罪を主張するような事件を否認事件と呼ぶことがあります。無罪の主張だけでなく,一部を争うような事件も含まれます(殺人未遂事件で殺意はなかったので傷害罪が成立する,など)。

一般的な事件の手続の流れ

 このような否認事件は,認める事件とは裁判の流れや手続が少し異なります。
 起訴され刑事裁判が始まると,検察官は捜査で集めた証拠書類や証拠物を裁判所に取調べを求めて請求します。
 犯罪事実に争いがなければ,(重大事案を除いて)通常はその検察官の請求する証拠が取り調べられ,本人の話を聞くなどして裁判が進行します。裁判員裁判でない通常の事件では,1回目の裁判で求刑まで行われ第2回で判決となるケースが多いです。通常起訴から1~2ヶ月で判決となります。

否認事件における手続の違い

 これに対し否認事件の場合は,検察官の請求する証拠に同意できないため,検察官が有罪を立証するために証人尋問を請求します。
 この証人の数によって,裁判の期間がどれくらいかかるかが変わってきます。関係者が多数いる事件などでは,1年以上かかるようなケースもあります(複雑な事件では,公判前整理手続というものが行われることもあります)。

 検察官の請求する証人尋問を行ったのち,弁護側の請求する証人,そして被告人質問が行われ,論告・求刑,最終弁論という流れになります。
 
 裁判の間は,勾留されたままのケースが多いですが,否認していても保釈が認められることもあります。
   
否認事件は,事件の内容,否認の中身,関係者の数,証拠の性質などによって,裁判の進行は千差万別です。否認事件でお悩みの方は,当事務所までご相談下さい。

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