量刑検索システム

 裁判員に選ばれたら,被告人の刑期(量刑といいます)をどのように決めるのでしょうか。
 有罪か無罪かは,検察官が起訴した犯罪事実が間違いないかどうかを判断すればいいですが,量刑は,懲役○年あるいは執行猶予を付けるのかどうかなど,日常生活では考えたこともないことについて決めなければなりません。
 個々の犯罪には,刑法によって予め決められている刑の幅(法定刑)があります。
 例えば殺人罪だと懲役5年以上の有期懲役,無期懲役,死刑と定められています。
 この法定刑の幅自体が広すぎます。
 
 そこで裁判所では,過去の事件でどのような事件でどのような量刑となったかをデータベース化しており,それを量刑検索システムと言います。

 裁判員に選ばれたら,評議で,この量刑検索システムで検索したグラフなどが示され,同種の事件の量刑傾向を参照しながら,その事件の量刑を決めることになります。

 ただ,これに縛られるとなれば,市民が選ばれた意味がないのではないかという批判もあります。
 他方で,同じような事件を起こしたのに量刑が大きく異なれば,刑の公平を害するという考えもあります。

 基本的には,同種事件の量刑傾向も参照しながら,当該事件に相応しい量刑は何かを考えることが個別に考えるのがよいと思います。

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