誰かと一緒に事件を起こしてしまった共犯事件で,裁判所に対して立ち直りの意思を見せるために,共犯者との縁を切ることが重要になることがあります。
裁判所に主張する内容
たとえば,共犯者が主導して自分は犯罪に加担させられてしまった,という構図の場合,犯罪傾向のある共犯者と今後一切付き合わない関係ができれば,自分は二度と犯罪を犯さないと主張することができます。
具体的に縁を切った例
これに関して,先日,当事務所の取り扱った事件で少し珍しい活動を行ったので報告します。詳しい事件の内容は伏せますが,依頼人は,もともと共犯者のマンションで生活していました。そこに住んでいる何人かとともに,ある事件を起こしました。その後逮捕されますが,共犯者のマンションには,すべての共犯者の荷物が置かれたままになっていました。
そこで,弁護人が共犯者のマンションに出向いて鍵を返し,共犯者の了解のもと,依頼人の荷物を回収しました。依頼人にはあらかじめどんなものがあるかを教えてもらい,それと対照しながら一つ一つ物品をチェックしていきました。最終的には,依頼人と共犯者の双方に確認をとってもらい,依頼人の荷物をすべて引き上げました。
このように,共犯者との縁を切ることを具体的な行動として裁判所に示すことができれば,縁を切る,という決意がより説得的に見えるでしょう。

東京・中央区にある東京ディフェンダー法律事務所では、刑事事件のご相談を数多くお受けしています。突然の逮捕や捜査で不安を抱える方の力になれるよう、ひとつひとつの事件に丁寧に向き合ってきました。痴漢や万引き、薬物事件から裁判員裁判の対象となる重大な案件まで、幅広いご依頼に対応しており、これまでに多くの不起訴・無罪の結果を導いてきた経験があります。東京を中心に、関東近郊からのご相談にも対応しています。どんな状況でも、まずはお気軽にご相談ください。